キャリアコーチングサービス「キャリスピ」について、その実態や評判を調査しました。

キャリスピは若年層向けに積極的な広告展開を行い、「理想のキャリア」実現をうたう一方で、SNSや口コミでは「怪しい」「胡散臭い」といった声も少なくありません。

本記事では、運営企業や提供サービスの内容、利用者の声(肯定的・否定的双方)、過去のトラブル事例などを基に、読者へ注意喚起を促す中立的なレビューをお届けします。

キャリスピとは何か?運営企業とサービス概要

キャリスピは、株式会社GOAL-B(現・株式会社ミズカラ)が提供する個人向けキャリアコーチングサービスです。

2019年7月設立のGOAL-B(本社:東京都港区虎ノ門、資本金1,000万円)は、当初フィットネス事業も手がけていましたが、現在はキャリア支援事業を主軸としています。

2024年11月には社名を「株式会社ミズカラ」へ変更し、新たなビジョンを掲げています。

同社は個人向けのパーソナルコーチングやキャリアコーチング(=キャリスピ)のほか、企業研修や組織向けコーチング事業も展開しています

キャリスピのプログラムでは、利用者の自己理解を深めて強みや才能を明確化し、理想の将来像から逆算した行動計画の策定・実行を支援すると謳われています。

転職希望者だけでなく「今の働き方に満足していないが何をすれば良いか分からない」という人が主な対象です。

実際、サービス開始から約15ヶ月で利用者1,000名を突破したとも報じられており、一定の需要を集めたことが伺えます。

料金体系は高額である点に注意が必要です。公式サイトによれば、体験コーチングの料金は5,500円(税込)ですが、これは同社LINEに登録すれば無料になるキャンペーンもあります。

本契約のコースは3段階あり、プライマリー49万5,000円、スタンダード66万円、ブレイクスルー110万円(各税込)に加え入会金3万3,000円が必要です。

支払いは銀行振込・クレジットカード・ショッピングクレジット(ローン)に対応し、契約締結後8日以内であればクーリングオフも可能とされています。

このように体験後に数十万円規模のプラン契約を勧められるビジネスモデルであり、SNSやYouTube広告を通じて見込み客を集め、一部の人に高額サービスを販売するスタイルとなっています。

島田隆則とは?(GOAL-Bの中心人物)

キャリスピの広告や案内には、島田隆則という男性が頻繁に登場します。

島田氏はGOAL-B(ミズカラ)の執行役員であり、同社キャリア事業部の統括責任者(CHRO)を務める人物です。

1991年生まれで、リクルート出身という経歴を持ち、ベストボディ・ジャパン(ボディビルコンテスト)日本大会優勝など華々しい実績をプロフィールに掲げています。

自身でもパーソナルトレーニングジムを複数経営し、年収2,000万円といった経歴・ライフスタイルを前面に出していることも特徴です。

島田氏はキャリスピの体験セミナー講師やYouTube広告の案内役として露出が多く、言わばサービスの“顔”となっています。

なお、同社には村岡大樹氏という代表取締役社長が在籍し(社名変更後のミズカラでも社長継続)、創業者は中川晃雄氏です。

中川氏(通称AKIOさん)はGOAL-B創業メンバーでAKIOBLOGという名で情報発信も行っていましたが、2023年前後にジム事業撤退を機に経営トップを退任したと見られます。

現在は村岡社長のもとで島田氏ら経営陣が事業を推進し、島田氏自身も一般社団法人キャリアコーチング協会の代表理事に就任するなど業界での存在感を高めています。

しかし世間的には、「キャリスピ=島田隆則」のイメージが強く、次章で述べる批判の多くも彼個人に向けられているのが実情です。

「怪しい」「胡散臭い」と言われる理由

キャリスピや島田隆則氏に対して、インターネット上では「怪しい」「胡散臭い」「詐欺っぽい」など辛辣な声が数多く見られます。

主な理由として指摘されているのは以下の点です。

富裕アピールと若者ターゲット

島田氏が高級車や高収入など“お金持ちの生活”をひけらかし、夢を見がちな若年層を惹きつけようとしているという指摘。

実際「若者をターゲットに金持ちアピールしていて胡散臭い」との声が上がっています。

これに対し本人は「人生を変えるには自己投資が必要」と強調していますが、派手な自己アピールが反感を買っている面は否めません。

講座内容への不信感

コーチングの内容自体が厳しく、一部の受講生は途中リタイアしてしまうほどだという噂があります。

高額を払っても最後まで続かないケースがあることや、受講生に寄り添う良心的なサポートが感じられないと指摘されています。

広告で受ける印象:YouTubeやX(旧Twitter)に流れてくる島田氏出演の広告動画に対し、「見るからに胡散臭い奴の広告を流すな」といったコメントが多数散見されます。

例えば「最近YouTubeの広告に出てくる島田隆則って人、もろ詐欺師の面相でうってなる(詐欺師みたいな顔で嫌になる)」
、「語ってることが全部抽象的で、意識だけは高そうだけど…」といった辛辣な意見が代表的です。

要するに、具体性に欠ける綺麗事や自己啓発じみた話ばかりで胡散臭い、という評価です。

「気持ち悪い」との声

一部のSNSユーザーからは「広告に出てくる男性(島田氏)が本当に気持ち悪いのでブロックした」との投稿もあります。

また「この手のビジネスは『1ヶ月で◯◯万円稼ぎました!』みたいなのが多くて、情弱な主婦層や若い子を狙って胡散臭いのが多すぎて吐きそう」という過激な意見も見られました。

島田氏本人に直接「気持ち悪い」と言う声は確認されていないものの、広告手法の胡散臭さが「生理的に受け付けない」という否定的反応につながっているようです。

このように派手な宣伝と自己アピール、抽象的な語り口によって、「何か裏があるのではないか?」と不信感を抱かれているのが現状です。

島田氏に対しては「詐欺師扱いはさすがに言い過ぎでは」と擁護する声や、動画コメントでは「カッコいい!」「素敵!」といった好意的な意見も皆無ではありません。

しかし少なくともネット上の印象は圧倒的にネガティブであり、キャリスピ=怪しいサービスというイメージが広まっています。

コーチングの実態と営業手法への懸念

キャリスピのコーチング内容や勧誘方法について、実際に体験した人々から具体的な証言が寄せられています。

その多くは、サービスの進め方に対する懸念や不満を示すものです。

無料体験セッションの実態

キャリスピでは有料プラン契約前に体験コーチング(約2時間)を受けられますが、その内容に関する口コミでは「あまり自分の話をさせてもらえず、コーチが一方的に喋っていた」「具体的なプラン提示もなく『今決断しないと変われない』と不安を煽る言葉ばかりだった」という声があります。

実際、ある体験者は「こちらが話したのは5分にも満たず、延々とコーチ側の話。具体的な方法論も提示されず『今までそうやって決断を先延ばしにしてきただけだ』など恐怖心を煽るようなことを続けられた」と述べています。

肝心のコーチングよりも高額プランへの勧誘が主目的のように感じ、不愉快だったとのことです。

即決を迫る強引な勧誘

上記のような体験セッションの末には「最後に110万円の有料プラン加入をその場で即決させようとする流れになった」との証言もあります。

「断っているのに『本当にこのままでいいんですか?』と引き下がらず、“イエス”と言うまでZoomが終わらない雰囲気。恐怖心を煽るだけ煽って、一刻も早く契約させようとするのは最悪だった」という辛辣な口コミも確認できます。

このような高圧的で強引なセールス手法に対し、「まるでマルチ商法(ネズミ講)のようだ」という指摘すら見受けられます。

※実際にマルチ商法(紹介者に報酬が入る連鎖販売)を行っている証拠はありませんが、そのように疑われる程度には営業姿勢が悪質だと捉えられている状況です。

コーチの質や対応への不信

サービス内容に関して、「担当コーチの人生経験が浅く、誘導尋問のようにこちらの感情を煽ってくるばかりで現実味がない」という評価もあります。

実際、ある無料体験利用者は若いコーチから青臭いお題目ばかり投げかけられ、「あなたの提案に価値を感じない」と正直に伝えたところ相手がムッとし、そのままセッションが打ち切られたといいます。

「講師が非常に若く経験不足に感じたので、ターゲットは社会人経験の浅い20代前半なのではないか」との推測もされていました。

また別のケースでは、有料契約後に体験時の不安を正直にコーチへ伝え「コーチングって不安を煽って無理やり答えに導くものなんですか?」と質問したところ、テンプレート的な熱い返信が返ってきただけで、再度問い質しても「決断時の不安や恐怖は人間の原理原則で…」と的外れな回答しか得られなかったとのこと。

結局その利用者は「不安や恐怖を感じたのはあなた(コーチ)の高圧的営業に対するものです」と伝えてクーリングオフ(契約解除)を行ったそうです。

このように、コーチ側がクライアントと真正面から向き合っていないとの批判もあります。

契約後のサポート不備

さらに懸念すべきは、契約後のフォロー体制についての報告です。

ある利用者は5回コースを契約したものの初回で価値を感じられず解約を申し出ようとしたところ、「契約までは頻繁に来ていたLINEでの連絡が、その後ピタリと途絶えた」経験を語っています。

契約時に「初回までなら途中解約・返金可能」と説明されていたにもかかわらず、利用規約にそうした記載は見当たらず不安になったとも述べています。

実際ネット上には「契約後に連絡が途絶える」「返金対応が不明瞭」といった声が複数あり、通常のまともなサービスでは考えにくい対応だと問題視されています。

返金保証があるように見せかけて実際には応じないケースも報告されており、「ないならないと明記すべきだ」「あるように言っておいて返さないのは詐欺では?」と怒りの声も上がっています。

このような返金トラブルの多発から、司法書士や弁護士に相談して返金請求する方法を指南する情報サイトまで登場しています。

以上のように、キャリスピの提供するコーチングや営業方法にはいくつもの「不審点」が指摘されています。

不安を煽って高額契約を迫る手口や、契約後の対応の杜撰さは、サービス提供者として信頼性を欠くものです。

「本当に顧客のことを考えているなら、相手の意思を尊重するはず」「すぐ契約を迫ったり自分の話ばかりするのはおかしい」という指摘はもっともであり、安易に大金を支払う価値があるのか慎重に判断すべきでしょう。

利用者からの評判・口コミ(良い評価と悪い評価)

キャリスピの評判を総合すると、否定的な声が目立つものの、中には肯定的・好意的な意見も存在します。

ここでは利用者や関係者から聞かれる主な口コミを、悪い点・良い点の双方から整理してみます。

ネガティブな評判・悪評

勧誘がしつこい

体験コーチング後の営業について「特に高圧的ではなかったがとにかくしつこい。はっきり断っても『本当にそれでいいのか』と何度も確認される」との口コミがあります。

「受講しなければこれまでの人生を繰り返すだけになる、などと繰り返し言われた」「即日決断を強要されることはなかったが、早く答えねばと焦らされる心理状態にはなった」という具体的な指摘もあり、営業トークが受講者の不安を煽る形になっていたようです。

不要ならきっぱり断れば良いものの、「そう言われると気持ちが揺れる、自分も変わらなければと焦ってしまう」という声もあり、営業の強引さに不快感を示す人が少なくありません。

コーチの経験・対応への不満

前述の通り、「コーチ(講師)の人生経験やスキルが不足している」という批判が複数あります。

実際「一生懸命こちらの感情を煽るような言葉を発せられたが、どれも青臭く現実味がない」と感じたとの声や、「講師が若すぎて頼りなく、こちらの回答を誘導しようとしているのが見え透いていた」という指摘が見受けられました。

また「誘導尋問のようだ」「提案に価値を感じないと伝えたらムッとされた」など、コーチの対応に違和感を覚えたという口コミもあります。

こうした場合、運営に連絡して担当コーチの変更を申し出ることも考えられますが、「コーチを代えてもらえなかった」「代わっても相性が合わなかった」という場合は他社サービスの利用も検討した方が良いでしょう。

費用対効果への疑問

「内容が薄い割に料金が高すぎる」「この内容ではどんなに安くても契約しない」という辛辣な評価もありました。

実際に過去に他社のコーチングを即決した経験があるユーザーでさえ、キャリスピの提案には全く価値を感じなかったと述べています。

また、「自分で変わろうとしなければ何も変わらないのは当たり前の話。

それを高額で教わる必要があるのか?」という指摘もあり、自己啓発的な内容に数十万円の価値を見出せない人も多いようです。

契約・解約面のトラブル

繰り返しになりますが、「途中解約や返金に応じてもらえない」「契約後に連絡が途絶え放置された」といった体験談は看過できない悪評です。

消費者トラブルとして問題視されており、実際に返金請求に踏み切った例も散見されます。

法律の専門家からも「返金保証の有無や条件を明確にしていないのは販売者側の義務怠慢」との指摘があり、信頼を損ねる大きな要因となっています。

ポジティブな評判・良い評価

一方で、キャリスピの受講によって前向きな変化を遂げたという利用者の声もいくつか確認できます。

公式サイトやGoogleマップのレビューなどに寄せられた好意的な口コミから、その一例をご紹介します。

自己理解が深まり前進できた

「忙しさに忙殺され周りの目を気にして自分らしさを失っていたが、2日間のプログラムを通して本当の自分の感情に向き合うことができた。人生を変えたい、一歩でも前に進みたい人はぜひ参加してほしい」という熱意あふれる感想があります。

自分の内なる声に気づき、何を恐れ何に喜びを感じるのか理解できたことで、前向きに行動を起こすきっかけになったとのことです。

強みを発見できた

「自分の強みがわからない、何をしたいのか分からない、そんな方はこのコーチングを受けるべきだ。ゴールBの優秀なコーチ陣が自分の潜在能力を引き出してくれる」という声もあります。

受講を通じて自身の才能や価値観が明確になり、将来に向けた方向性が定まったと感じる利用者もいるようです。

キャリアアップ・年収アップの実績

キャリスピの公式な実績として「受講者の平均年収が67万円アップした」というデータも提示されています。

ある利用者は「残業だらけの日々から、本当にやりたいことで満たされる状態になった。

朝に自分の勉強をしてから出社する習慣がつき、早く帰宅できる生活を手に入れた。年収も約360万円から約500万円にアップした」と具体的な成果を報告しています。

また別の方は「3ヶ月で驚くほどの変化を感じることができた。自分が一番変化は無理だと思っていたが、コーチは諦めずに寄り添ってくれた」と述べており、短期間で意識や行動に大きな進歩があったとのことです。

人生観が変わったとの声

「リブースト(同社の2日間研修)を受けました。人生変わりそうです!ありがとうございます!」というシンプルながら前向きな声もあり、キャリスピや関連プログラムが人生の転機になったと感じている人もいます。

こうしたポジティブな意見からは、キャリスピが提供するコーチングが有効に働いたケースも存在することが読み取れます。

自分一人では整理しきれなかった思考や将来ビジョンがクリアになり、行動に移す勇気を得たという点で、料金に見合う価値を感じた人もいるのでしょう。

経験豊富なキャリアコーチが在籍しており(例:大手企業人事や外資系ソフトウェア企業出身者などがコーチを務めると宣伝されています)、的確な支援を受けられたという声もあります。

「コーチが丁寧に寄り添ってくれるので確実なキャリアアップが期待できる」といった評価も公式には謳われています。

もっとも、こうした肯定的評価の多くは公式サイトや広告で強調されている内容でもあります。

実際に目標達成や年収アップを果たした利用者が存在する一方、否定的口コミにあるようなトラブルや不満も多数報告されていることから、利用者間の満足度の差が非常に大きいサービスと言えます。

「効果があった」「人生が変わった」という人もいれば、「全く価値を感じなかった」「不愉快な思いをした」という人もいる――まさに賛否両論の状態であり、誰もが同じ成果を得られる保証はない点には注意が必要です。

まとめ

株式会社GOAL-B(ミズカラ)が提供するキャリスピについて、総合的に見ると「詐欺ではないものの、かなり怪しい部分が多い」というのが率直な評価になります。

同社は正式に法人登記された企業であり(法人番号や所在地、代表者名も公開されています)、実際にコーチングセッションも提供されていますので、代金を払って何も得られないといった類いの露骨な詐欺ではありません。

しかし、以下のような重大な懸念点が指摘されています。

体験後の高額勧誘

体験セッションの後、49.5万円〜110万円もの高額プラン契約を強く勧めてくる。

悪質な営業手法

不安を煽る、高圧的・執拗な勧誘など、その勧誘方法が悪質だとの評価。

非常に高い料金設定: 数十万円単位のコーチング料金は、経済的に余裕のない若者にとって過大な負担となる。

ネット上の評判が悪い

SNSや口コミサイトでの評価が軒並み低く、トラブル報告や批判が相次いでいる。

以上を踏まえ、キャリスピの利用には十分な注意と自己判断が求められます。広告の謳い文句やカリスマ風の語りに流されて焦って契約するのは非常に危険です。

「変わるためには自分自身で行動するしかない」というのはコーチングの大前提ですが、それ自体は当たり前の話でもあります。

高額な費用を投じなくとも、自助努力や公的なキャリア相談、安価な自己研鑽手段で代替できる可能性もあります。

実際、キャリスピ以外にも無料体験を提供し信頼性の高いキャリアコーチングサービスは複数存在しており、慎重に比較検討する価値があるでしょう。

結論として、キャリスピ/GOAL-B(ミズカラ)は一部で実績を謳うものの、その実態には不透明な点や利用者の不満が多く報告されています。

派手な広告に惑わされず、契約条件(解約・返金ポリシー等)を冷静に確認し、自分に本当に必要かどうかを見極めることが肝心です。

何より、「高額なコーチングを受ければ劇的に人生が好転する」と安易に信じるのではなく、自分自身の行動と努力こそが変化を生む主体である点を忘れないようにしてください。

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